鉢植えは植物を手軽に育てることができ、置き場所を選ばずに鑑賞できるというオススメの方法です。
ただ、これから始めようとする人には「何を準備したらいい?」「育て方は?」などという疑問が出てきて、結局手つかずになってしまう事があります。
そこで、初心者でも迷わず鉢植えを始められる簡単な方法をお届けします。
置き場所
鉢植えの良いところとして「置き場所を選ばない」というのがあります。
それでも、それぞれの環境によって「屋内か屋外か」、そして「光を確保できるか」という部分は先に考えておきましょう。
それによって選ぶ植物の種類が変わってきます。
基本的に、花が咲く植物は日光の明るさが必要な物が多く、サボテンなどの多肉植物や観葉植物はそれほど強い光が当たらない場所でも育てる事ができます。
鉢の選び方
よくある鉢には「素焼き鉢」と「プラ鉢」があります。
その名の通り、素焼きの鉢とプラスチック製の鉢です。
素焼き鉢の長所として、通気性の良さが挙げられます。
植物を育てる上で「根」の扱いは非常に大事ですが、素焼き鉢はその点については申し分ありません。
一方、プラ鉢は根に対する通気性はゼロ。
ただ、それを補いあまるほどの長所として「軽さ」が挙げられます。
鉢植えの扱いやすい点として、置き場所の移動ができるということがあるわけですから、初心者には軽くて扱いやすいプラ鉢をオススメします。
次に鉢の形について。
お店に並んでいるプラ鉢には、真四角といった感じの「中鉢」と縦長の「深鉢」があります。
植物によって根の張り具合が違うため、それぞれに合った鉢を選びますが、始めのうちは色々と幅広く使える中鉢がオススメです。
鉢の大きさも色々ありますが、まずは6号鉢くらいがよいでしょう。
鉢と一緒に「鉢皿」も用意しましょう。
選んだ鉢を合わせてみて、少し余裕があるぐらいの大きさが目安です。
土の選び方
続いて土を選びましょう。
鹿沼土、赤玉土、腐葉土など色々な種類の「基本土」と呼ばれるものがたくさんありますが、始めは「培養土」を選びましょう。
植物の種類によって「花の培養土」「観葉植物の土」「サボテンの土」などがあるので、育てたい植物が決まっている場合はそういう土を選ぶのもよいでしょう。
土の量もいろいろとありますが、まずはひとつお試しという感じであれば5リットル。
いくつかの鉢でスタートしたいなら10~14リットルといった感じです。
それと、植物を育てやすくするために「鉢底石」も用意しましょう。
鉢底石を入れる事によって、鉢植えを育てる上でとても難しい「水やり」の難易度を下げることができます。
水をやることはいくらでもできますが、鉢の中にたまっている水を抜くことはできません。
その役割を果たしてくれるのが鉢底石になります。
量は5リットルや10リットルがありますが、まずは5リットルで大丈夫です。
土を買ったついでに、鉢に土を入れる「土入れ」という道具も用意しましょう。
丸い筒を斜めに切ったような形をしています。
土入れが見当たらない場合は「移植ベラ」でもOKです。
植物の選び方
シーズンによってお店に並ぶ植物は変わってきます。
春にはたくさんの草花、春と秋には球根、一年中並んでいる観葉植物や多肉植物などです。
特に草花は種類が多く、気に入ったものを選ぶのに時間がかかるかもしれません。
それはまた楽しみのひとつとして、じっくり選んでみてください。
気に入った花があったら、「株が大きめ」「葉っぱが多い」「枯れている部分が少ない」などの基準で、元気が良さそうなポット苗を選びましょう。
肥料の選び方
肥料にも有機肥料と化学肥料、即効性・遅効性・緩効性など色々な種類があります。
ここではまず「緩効性」と呼ばれる、白いつぶつぶを用意しましょう。
色々な種類を使い分けられるようになるまではこれで十分です。
あと、鉢植えを屋内に置く場合は臭いのないものが良いので、肥料の袋にそう書かれているものがオススメです。
植え込み
まず、鉢に鉢底石を入れます。
目安量は鉢の1/3から1/4ぐらい。
あまり細かく考えずに気楽にやってしまって大丈夫です。
そして次に培養土を入れます。
ある程度入れたところで土の上にポット苗を置いてみると、大体の高さがわかります。
ポットの上の部分が鉢の上部から2センチぐらい低くなるあたりが目安です。
そこまでいったら、苗からポットを外して苗を培養土の上に置き、周りに土を入れていきます。
土の量は少し多めがオススメです。
このあたりの作業には正解がないので、楽しみながらやってみてください。
土の量が多少多くても、植物が死んでしまうわけではありませんからね。
土を入れ終わったら、鉢底から出てくるぐらいたっぷりと水をあげてください。
これによって鉢の中に土がピタッと収まります。
水をかけると土が締まって下に沈むことが多いので、その場合は土を足してあげればOKです。
日々のお手入れ
まず「水やり」について。
基本は「土の表面が乾いたら鉢底から出てくるぐらいたっぷりと」です。
鉢の乾き具合は天気や温度によって全然変わってきますし、何しろ鉢の中は見えないので、色々と試行錯誤するしかありません。
また、植物によっても水の吸い具合が違います。
植物は葉から水を蒸散するので、葉っぱが多い植物もしくは葉っぱが多い季節には水やりを多めにします。
次に「肥料」
基本的には緩効性肥料を切らさずに与えてください。
そして、生長が速い、花がポンポン咲く、といった時期には「即効性」と呼ばれる液体肥料を与えるとなお良しです。
そして「置き場所」
ほとんどの植物について、真夏の直射日光はとても強烈なダメージになってしまいます。
日差しが強い時間帯は明るい日陰に移動してあげると元気に育ちます。
まとめ
- 鉢はプラ鉢がオススメ
- 土選びに迷ったら「培養土」でOK
- 水やりは観察と慣れが必要
これから始まる楽しい鉢植えライフのお役に立てれば幸いです。
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